開発環境をクラウド上におくことが増える中、クラウド上での開発経験は転職においてどれぐらい有利になるのでしょうか。クラウド開発のニーズや、求められるスキル、実際の転職体験談などを解説・紹介しています。
クラウド上でのWebアプリケーション開発ができるエンジニアのニーズは、今後いっそう高まっていくことが予想されます。開発コストを抑えることができるだけでなく、開発スピードの面でも有利で、クラウド環境での開発に対応できるエンジニアは転職の上で有利になります。
クラウド環境でも世界的なシェアを3割以上を占めるのがAWS。クラウド環境の経験がある方はご存知のとおり、オンプレの経験はもちろん活かせるものの、お作法ややり方というのはもちろん異なる部分もあります。もしまだクラウド上での開発経験のチャンスがない…という方は、ぜひ知識をいれておくなどの勉強はしておくと、転職成功の後にもしっかりついていける人材になれるでしょう。
では、転職市場ではクラウド上での開発を行うエンジニアとしてどんなスキルが問われるのでしょうか。
クラウド開発環境の代表的なもののひとつがAWS。Amazonが提供するクラウド開発環境です。ユーザーが多いこともあり、ドキュメントが充実していて初心者からでも扱いやすい傾向にあります。少しでも携わったエンジニアの方にはその魅力はわかるかと思いますが、プログラミングに入る前後の煩雑な作業がショートカットされるので、プログラミングに集中できることも魅力。クラウド開発での転職を目指すなら、あらかじめクラウド環境というものに触れておくとよいでしょう。
Web APIの設計経験もクラウド上での開発エンジニアのスキルとして転職時に有利になります。Webアプリケーション開発の求人情報を見ると、Web APIの設計などのバックエンド開発の経験を求めるものも見られます。
インフラエンジニアもプログラミングに取り組む必要がある時代になりました。作業をプログラマーに任せるのではなく、修正作業の指示をするために、一定の知識が必要になります。
逆に考えれば、プログラミングスキルのあるエンジニアがインフラエンジニアに転職する上で有利になる可能性があるということとです。
インフラエンジニアを目指す方が習得しておくとよい言語としては、Python、Java、Ruby、Goが挙げられます。PythonはAIを活用したシステムに用いられることが多く、今後触れる機会がますます増えていくと考えられます。スマートフォン用アプリの開発や業務システムで使われることの多いJavaや、サーバサイドで使われるRubyもインフラエンジニアとしては習得しておいて損はありません。またGoはWebサイトやWebアプリの開発に使われるので、AWSやAzureとセットで習得しておくのも手です。
クラウド開発環境ごとに、専門性の高い資格が用意されています。
AWSは「AWS 認定クラウドプラクティショナー」、中級者向けの「AWS認定ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」、上級者向けの「AWS認定ソリューションアーキテクト(プロフェッショナル)」の3つがあり、実務レベルのスキルを証明するにはソリューションアーキテクト(アソシエイト)以上の資格があるとよいでしょう。
Google Cloudは「Google Cloud認定」、Azureには「Microsoft Azure認定試験」がそれぞれ用意されていて、自分のスキルに合わせた認定試験を受験することができます。
上述した3種類のAWS認定資格の他にも、AWS認定資格には初心者や初級者向けの資格から、さらに上位の資格試験まで幅広く用意されています。
そのためプロとして客観的にスキルをアピールしようとすれば、やはり中級者レベル以上の認定資格を取得しておきたいところです。また特定の分野に特化した専門家として上級者レベルの認定資格を目指しても良いでしょう。
具体的には以下のような認定資格・認定試験が考えられます。
Google Cloud認定資格には基礎的な資格からクラウドプロジェクトに携われるスキルを認める資格、さらにプロフェッショナルとして活躍できるスキルを認める資格まで3段階のものがあり、エンジニアとして転職したいのであれば最低でも中間に位置する「アソシエイト認定資格」か上位資格である「プロフェッショナル認定資格」を取得しておきたいでしょう。
なお認定資格の受験に向けた学習プログラムとして「Google Cloudトレーニング」も提供されています。
Microsoft Azure認定資格はMicrosoft社が運営・提供する「Azure」について、専門知識や専門技術を習得していることを示す認定資格であり、資格を取得するためにはMicrosoft Azure認定試験に合格しなければなりません。
Microsoft Azure認定資格は基礎(初級)レベルからExpert(上級)レベルまで幅広く用意されており、基本的には中級以上とされる「Associateレベル」の認定資格を取得することが望ましいでしょう。
なお試験はオンラインで実施され、無料のオンライントレーニングを受講することも可能です。
もともとGoogle Cloudが面白そうだと思っていたときに、今の会社に声をかけてもらいました。Google Cloudの勉強会に出てTwitterでフォローされていたりしたので、転職することをつぶやいたときにリツイートしてもらえたのが大きかったです。
前職はWebアプリをやっていたのでインフラは経験がなく、わからないことだらけでしたが、入社してからレビューしてもらったりして、半年で知識を深めていくことができました
参照元:ビジネスSNS Wantedlyhttps://www.wantedly.com/companies/cloud-ace/post_articles/327055
自社サービスの開発がしたくて転職先を探しました。バックエンド、フロントエンド、インフラの垣根がなくて、やりたいことがあればどんどん提案できるという社風が決め手になって今の会社を選びました。自社サービスを開発するにあたって、プロダクトの将来の姿までしっかり考えて進めていくことの責任感があり、面白さを感じています。
参照元:notehttps://note.com/crowdlog/n/n4667c933ab07
AWSやAzure、Google Cloudなど、モダンな開発環境の経験はいずれ標準的なものになっていきます。市場価値の高いエンジニアとして生き残っていくために、トレンドを抑えた学習やスキルアップは欠かせないもの。PMなどのマネージメント寄りの職種になったとしても同じことです。この機会に、クラウドでの開発環境に身を置いてみることを考えてみてはいかがでしょうか。
転職を成功させるには、キャリアパスを考えることが大切です。キャリアパスを考えておくことで、自分がなりたい姿を具体的にイメージでき、『それを叶えるために』という視点で転職先を検討できるようになります。ここではクラウドエンジニアの主なキャリアパスを紹介します。
スペシャリストとは、特定の分野やシステムに対して高度な専門性を持つエンジニアのことです。クラウドエンジニアとしての経験を活かし、特化したスキルを持つプロフェッショナルになることを目指します。
さらに、ITスペシャリストやクラウドアーキテクトなどの職種も存在しており、自分の強みや得意分野を伸ばしていくことが重要です。
ITスペシャリストとは、IT分野の専門家です。クラウドエンジニアとして積み上げてきた経験に、さらに専門的な知識やスキルを加えることで、キャリアの成長や新たなチャンスが広がっていきます。
ITスペシャリストを目指す場合、クラウドシステムの開発やクラウドサーバの構築、特定の技術領域における助言やサポートなど、自分が活躍したい場面を具体的に描きながら技術を深めることが大切です。
アーキテクトとは「設計者」のことで、クラウドアーキテクトはクラウドシステム全体を設計する役割を担います。
クラウドアーキテクトは、クラウドサービスの設計や管理を行うだけでなく、システム全体を見渡し、基盤からしっかりと構築していく役割が求められます。そのため、クラウドエンジニアとしての幅広い知識や経験が必要です。
ジェネラリストは、さまざまな分野や領域にわたる知識と経験を持ち、プロジェクト全体を見据えて課題解決に取り組む人材です。クラウドエンジニアとして複数のプロジェクトに携わることで、ジェネラリストとしての基盤を築くことができます。
スペシャリストが特定の分野において卓越したプロフェッショナルであるのに対し、ジェネラリストは広範な知識をもとに、全体を把握して統括できる力が求められます。
フルスタックエンジニアは、Webサーバの構築やデータベースの設計、システム開発まで幅広く対応できるエンジニアです。まさにジェネラリストの代表的な職種と言えるでしょう。
フルスタックエンジニアは、自分の得意分野を活かすだけでなく、プロジェクト全体を見渡し、チームの弱点をカバーしてバランスを取る役割も果たします。その結果、プロジェクトの進行がスムーズになり、大きな成果を生むことができます。
DevOps(デブオプス)とは、「開発(Development)」と「運用(Operations)」を組み合わせた概念で、DevOpsエンジニアは開発と運用の両方に精通したエンジニアです。
システム開発とその運用には異なるスキルや視点が必要ですが、開発と運用がうまく連携できないと、最適なソリューションを提供するのは難しくなります。DevOpsエンジニアがいれば、開発と運用のギャップを埋め、スムーズな連携を実現できます。
マネジメント職は、プロジェクトやチーム全体を管理する役割を担います。ITのスキルだけでなく、チーム全体を把握し、スムーズに運用できるマネジメント能力が求められます。
クラウドエンジニアとしての経験を積んだ後、管理職にキャリアアップすることも選択肢の一つです。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体を管理する役割です。複数のチームが関わる場合でも、各チームの状況を把握しながら、プロジェクトが計画通りに進行するよう調整します。
また、クライアントとのやり取りも重要な役割の一つです。プロジェクトマネージャーにはITスキルだけでなく、優れたコミュニケーション能力も不可欠です。
クラウドコンサルタントは、クラウドサービスの導入や活用を考えている顧客に対し、適切なアドバイスやソリューションを提供する専門職です。
コンサルタントは単に助言をするだけでなく、顧客の本質的なニーズを理解し、問題解決に向けてプロジェクト全体をサポートする役割も担います。顧客の課題を正確に把握し、適切な提案ができる能力が求められます。
クラウドエンジニアとしてのスキルを発展させてキャリアアップするだけでなく、新たな分野や領域に挑戦してキャリアチェンジを目指すことも可能です。
キャリアチェンジでは、これまでの経験やスキルを活かしつつ、新たな知識を加えて自分の市場価値を高めることが大切です。
インフラエンジニアは、システムの基盤となるサーバやネットワークの構築・管理を担当するエンジニアです。
クラウドサービスを利用するうえで、適切にネットワークへアクセスできなければその価値を発揮することはできません。インフラエンジニアは、システムがスムーズに稼働するよう、ハードウェアとソフトウェアの両面から支える縁の下の力持ちです。
Webエンジニアは、Webサイトやブラウザ上で動作するシステムの設計・開発・保守を行うITエンジニアです。クラウドエンジニアと関連性のある職種でもあります。
たとえば、AWSの仮想サーバを使ったWebサイト開発などでは、クラウドエンジニアの経験が活かされる場面も多く、Webエンジニアへのキャリアチェンジが有効な選択肢となる場合もあります。
システムエンジニアは、プログラミング言語を用いてシステムの開発や設計を担当するエンジニアです。クライアントのニーズに応じたシステムを構築し、新たなソリューションを生み出すことが求められます。
クラウドエンジニアとしての経験を活かし、システムエンジニアへのキャリアチェンジを目指す人も多くいます。特に、プログラミングスキルを習得することで、新しい領域での活躍の場が広がるでしょう。
開発環境のクラウドへの移行とともに、Webアプリケーション開発のニーズはますます高まっていきます。クラウド環境での開発経験のあるエンジニアも求められていくことになりますが、条件のいい求人はやはり人気が高いもの。
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